STUDIO POOL—BLOG

’16

Aug

6

ホゴケン GO / 保護犬ボーダーコリー #003

BCLP_09

【 ホゴケン GO 】シーズン1_03

「想定内である」

保護犬ボーダー・コリーとの初めての朝が来た。早朝5時、天気も良く爽やかな日曜日であった。…と言いたいところだが1日目の早朝から我が家はてんやワンやであった。躾も兼ねてクレートに入れて眠らせ、トイレトレーニングのために早めに行動したにも関わらず彼は既に全てをクレート内で済ませており、くまなく汚れた彼を散歩の前にまた洗わなければならない緊急事態であった。毛の長い彼の汚れっぷりはなかなかに見事である。その汚れた彼を風呂場へ運ぶエキサイティングな行為はご想像にお任せするとして、クレート内もそれはそれは悲惨な状態であり、狭いクレートに潜り込みペーパータオルと除菌スプレーを手に汗だくで掃除する家内と共に初日の儀が始まったのであった。先が思いやられた。いや、しかし想定内である。そんなことは覚悟の上である。苦笑しながらも焦らず騒がず淡々とことを済ませ、初めての散歩に出かけた。やっと天気も良く爽やかな日曜日になった。

彼にとって初めて見る近所の景色、音、臭いである。ボーダー・コリーにしては大人しくこちらを何度も見ながらただただ真っ直ぐに歩く。すれ違う散歩中の人にも他の犬にも目もくれずただ普通に黙々と歩く姿を見て二つの思いが交錯した。一つは『さすが IQの高いボーダー・コリーだ。よそ見を全くせず、こちらの歩調に合わせおりこうさんに歩みを進めている。偉いぞ。』もう一つは『こいつ元気がなさすぎるのではないか?どこか悪いのか?引き取られる前に一体何があったのだ?』という思いだ。初代のスタンダード・プードル、Hulaは芝生を見ると興奮して走ったのを思い出し、芝生に連れて行けば本能的に多少興奮するのでは?と思い、わざわざ人気の少ない公園に連れて行っても彼は落ち着いたままだった。初回の散歩はまだ他人同士の不慣れなお出かけであった。

1時間半の朝散歩から帰宅後、足を洗い、水を飲ませ、エサをあげながら頭を埋め付くしているのは『一日も早くトイレの失敗をゼロにしよう!』というスローガンだ。今朝のようなことがこれからずっと続くと思うとゾッとする。タイミングよく褒めることでトイレを覚えさせるという知識や経験はあっても、彼はまだ他人の前でその行為をしたくないらしく、人目を忍んでは用を足していた。つまり気がつけば失敗をしている…というのが何度か続いたのである。想定内である、と何度も自分に言い聞かせた。

(つづく)→#004

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