’14
Dec
13
『舟を編む』
『アンコール』と『舟を編む』が特に好かった。
『舟を編む』の時代背景は1995年から2008年。
1995年といえば自分は31歳。
それまで仲間とシェアしていた事務所から離れ、アメ村のビルに小さな事務所を借り
右も左もわからぬままただひたすら目の前の仕事だけをこなしていた頃だ。
新しもの好きが高じて数百万円もするMac(借金トッシュ』と言われていたw)
をリース契約していたのでリース料~家賃や生活費のために
自転車をただただおもいっきり漕いでいたような懐かしい時代だ。
ポケベルが携帯電話になり(高かった!)インターネットなるものが普及しだし、
BBS(掲示板)でのコミュニケーションが始まり、画法もマウスからペンタブに変え、
デジタルの発達と共に新しいものが次々に現れるそれはそれは目まぐるしい時代だった。
当時はグラフィックデザインの仕事も請け負っていたので映画に出てくる
「校正」や「印刷」のシーンも想い出と重なり物語に入り込めた。
ある広告の言葉に出会い、それまで以上に『言葉』に惹かれだしたのもこの頃だった。
『言葉』は生き物であるという感覚を意識しはじめた途端に広告のコピーは勿論、
古い言葉や方言、流行語、歌詞、台詞、漫才ネタ、聖書までありとあらゆる
『言葉』に魅了されていったのである。
その割に語彙力が乏しいのは残念な結果である。